二段構えのホウ酸処理
より確実にシロアリ被害を防止
前回のアーティクルで、ホウ酸によるシロアリ対策のメリットをご理解いただけたと思います。
今回は、具体的にどのような処理をおこなうかについて、簡単にご紹介します。
ホウ酸処理は大きく分けて二段階。
「1次防蟻処理」と「2次防蟻・防腐処理」に分けられます。
この二段階の処理をおこなうことで、よりいっそう確実にシロアリ被害を防止することが出来ます。
1次防蟻処理
1次防蟻処理の現場は床下です。
「シロアリ侵入経路遮断処理」とも呼ばれます。
日本の固有種である地下シロアリ(おもにヤマトシロアリ、イエシロアリ)は、土の中から住宅の基礎部分を抜けて土台の木材などにたどり着きます。
この経路をしっかり遮断するのが1次防蟻処理です。
使用するのは、ホウ酸を配合したシーリング材やパテです。
これらを使って、地下シロアリの侵入経路である水抜き穴、セパレート金具の隙間、コンクリート打ち継ぎ部などをしっかり遮断します。
配管部分などには、この両者を併用することもあります。
2次防蟻・防腐処理
1次防蟻処理を行ったうえで、その上の木材をホウ酸水溶液でコーティングする作業が、2次防蟻・防腐処理です。
ホウ酸は無機鉱物なので、揮発・分解することはありません。
一度水溶液として木材に染み込ませてしまえば、雨などにぬれて流れ出さない限り、長期間にわたって木材を保護します。
ホウ酸は合成殺虫剤と異なり、住まい手の健康に影響を与えることがないので、屋根のすぐ下までのすべての構造材に対して処理をおこなうことが可能です。
こうした処理によって、地下シロアリだけでなく、空から侵入してくる外来種、アメリカカンザイシロアリに対しても万全の備えが可能となるのです。
アメリカカンザイシロアリの被害は全国に広がりつつあります。
これからは、住宅全体への処理が可能なホウ酸処理がますます重要となり、多くの住宅で採用されることでしょう。
これからアメリカカンザイシロアリの羽アリシーズン!
アメリカカンザイシロアリはこれから繁殖のために羽アリとなって飛び立つ「群飛」のシーズンとなります。
お家の中やまわりにあやしい羽アリがいないか、注意することをおすすめします(羽アリの見分け方は4月のブログで解説しています)。
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