今年もまた、シロアリの群飛シーズンがやってきます
春の訪れが早まると、シロアリの群飛も早まる!?
今年の3/5(火)は、二十四節気の「啓蟄」の日にあたります。「啓蟄」の「啓」は「開く」、「蟄」は「虫などが土中に隠れ閉じこもる」という意味で、「啓蟄」は「冬籠りの虫が這い出る」頃ということになります。春の季語でもあります。
土中や木の中に生息しているシロアリは、基本的には年中活動していますが、多くの他の虫たちと同様、啓蟄を過ぎた頃から活発に動き出し、3月に入ると繁殖の準備がはじまります。地球温暖化とともに春の訪れは年々早くなっていることから、繁殖の準備も早まっていることが考えられます。
シロアリはアリやハチなどと同じ社会性昆虫で、女王と王を中心とする階級社会を形成し、階級ごとに役割が決まっています。王と女王は交尾と産卵が仕事で、女王が産んだ卵から孵化した幼虫は脱皮を繰り返しながら成長し、働きアリや兵隊アリに分かれていきます。
コロニーと呼ばれる巣の中で個体数が増えてくると幼虫の一部はニンフとなって生殖虫の道へと進みます。この生殖虫が羽アリとなってコロニーを去り、新しいコロニーをつくるために飛び立ちます。これがいわゆる「群飛」と呼ばれる現象です。
ヤマトシロアリの群飛
ヤマトシロアリはGW、イエシロアリは初夏、アメリカカンザイシロアリは早ければ3月から群飛
日本には主に3種類のシロアリが生息しており、それぞれ群飛の時季が異なります。北海道の南から日本全国に広く生息しているヤマトシロアリは関東ではゴールデンウイークの前後、雨上がりの気温が上がった日のお昼前ごろに一斉に飛び立つのが特徴です。温暖な沖縄では一足早く2月に群飛するといわれています。
関東以西の比較的海岸に近い場所に生息しているイエシロアリは6~7月の風のない夕方から夜にかけて数千から数万匹の羽アリが一斉に飛び立ち、電灯の明かりなどに集まります。
また、近年、日本中に生息域を広げつつある外来種のアメリカカンザイシロアリは、ヤマトシロアリやイエシロアリに比べ群飛の時季が長く、小規模ずつ何回も発生するのが特徴です。一般的には6~10月にかけて日中に飛び立つことが多いといわれていますが、早ければ3月から、遅ければ11月ごろまで群飛することもあるようです。
アメリカカンザイシロアリの羽アリ。
群飛シーズンに入る前に対策しておくことが何より大事
シロアリは土や木の中にいるのがほとんどなので、唯一外に出てくる羽アリの姿を見かけるしかありません。これからの時季に、家の中や周囲でこのような羽アリを見かけたら要注意です。それとともに、まずは羽アリが家の中に入ってこないよう注意、対策することが大事です。
玄関や玄関ポーチなどにむやみに水を撒かない、庭に切り株や枯れ木を放置しないなど、シロアリを誘引しないようにしなければなりません。そして、不幸にも羽アリを見つけてしまった場合は、それがシロアリの羽アリであるかを見分ける必要があります。
群飛シーズンに入ると羽アリを見かける人が増え、それとともにシロアリ防除工事に関する問い合わせが施工業者に殺到し、すぐに対応してもらえない可能性が出てきます。もう何年もシロアリ対策はしていないという方、過去に被害に遭っていて対策できているか心配という方など、不安な場合は群飛シーズンがはじまる前に「シロアリポリス」にご相談ください。
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