春のシロアリ群飛シーズンの前に予防対策を
シロアリ被害は、早期発見・早期対策が肝心
シロアリ被害の多くは、ある程度被害が進行してから発見されることが多く、場合によっては駆除や修繕のための費用が多額になってしまうことも少なくありません。
病気と同じで、シロアリ被害も早期発見、早期治療(対策)することに越したことはなく、健康診断と同様、定期的に住まいの点検をおこなうことが大切になります。
そして、それとともに、シロアリ被害に遭わないための予防対策も知っておいて損はありません。
今回は、シロアリを寄せ付けないための家の周りの注意点をいくつかご紹介し、後半では、日本で急速に生息域を拡大している外来種であるアメリカカンザイシロアリを持ち込まないための注意点について解説します。
ヤマトシロアリによる被害例
シロアリは蟻道と呼ばれるトンネルをつくり、家の中に侵入してくる
まずはシロアリを家に近づけないことが重要
シロアリは、生きている木ではなく、枯れ木や切り株、直接地面に接している木杭や木塀、木っ端や段ボ―ルなどを餌にします。したがって、家の庭などにこのようなものが放置、設置されていたりすると、シロアリを誘引してしまうことになるのです。
また、常に湿気ているところを好んで餌を探しますので、家の周りをむやみに散水しないことや、草や植物で覆われてしまうことは避けることが大切になります。
ご自分の家が、下記のようになっていないかをまずは確認し、シロアリの侵入リスクを下げることをお考え下さい。
アメリカカンザイシロアリは、家具の中にも潜んでいる
こうした地下から侵入してくるシロアリについての対策のほか、さらに注意が必要なのが、外来種であるアメリカカンザイ(乾材)シロアリです。彼らは名前の通り、乾燥木材を食べ少しの水分で生きていけるため、土壌ではなく、木材の内部に巣をつくります。
建築用材だけでなく、家具などの木製品の中に潜んでいることがあり、例えば、引っ越した先でその家具から家に移り、さらに隣の家に移るなどして生息範囲が拡大していることが考えられるのです。
アメリカカンザイシロアリは、木材に小さな穴を開けて中に入り込んでふたをし、俵状の小さな糞粒を蹴り出し穴から出して棲みつきます。なので、家具に小さな穴がないか、家具の中やまわりに糞粒が落ちていないかが、アメリカカンザイシロアリを発見するポイントになります。もちろん、家具だけでなく、家の中や外でもこのような糞粒が落ちていたら、早急に対策が必要です。
3月、4月以降のシロアリの群飛シーズンに入ると、シロアリ被害を訴える方が増え、駆除業者や対策を行う業者は混み合い、対策がさらに遅れてしまう可能性もあります。
ぜひ、早目に予防対策をおこない、必要であれば、業者が混み合う前に、駆除や対策を済ませておいていただければ幸いです。
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